例題1
次の極限が成り立つことを、極限の定義を用いて証明せよ。
例題1の解答
極限の定義から、次が成り立つことを示せばよい。
とおく(この一言が重要)。このとき、
となる(逆数を取ると不等号は逆転する)。よって、①が成り立つので
が成り立つ。
例題2
次の極限が成り立つことを、極限の定義を用いて証明せよ。
例題2の注意点
解答に入る前に、この例題における注意点を述べておこう。この例題では
と言っている。先ほどの例題1のように に近づくわけではないので、例題1とまったく同じ定義は使えない。少し工夫が必要である。
『極限の値が に近づく』ということは、言い換えると
ということと同じである。つまり、 という数列そのものを考えるのではなく
という数列を考え、これの極限が に近づくことを示せばよいわけである(正確には負の値になるのを避けるために というように絶対値記号をつけておくべきであるが、今回の例題ではすべての においてもともと正の値しか取らないので絶対値記号は不要)。
分かりやすく言えば、先ほどの例題1における の部分を
に置き換えればよい。では解答に入っていこう。
例題2の解答
極限の定義から、次が成り立つことを示せばよい。
ここで、
だから、②は次のように書き換えることができる。
とおく(この一言が重要)。このとき、
となる。よって、②が成り立つので、
が成り立つ。
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