TMathYBlog

主に数学関係の記事を書きます

ゼロから始める三角比 Part4

例題1 次の図4.1のような直角三角形ABCにおいて、角Aの大きさ を求めよ。また、辺ABの長さ 、辺ACの長さ をそれぞれ を用いて表せ。 図 4.1 例題1の解答 三角形の内角の和は なので、角A 、角B 、角C より が成り立つ。したがって、 次に、辺BCの長さは な…

ゼロから始める三角比 Part3

前回の記事(ゼロから始める三角比Part2)では、図形(多角形)における最小単位(細胞)にあたる直角三角形について詳しく調べ、底辺の長さ とそれに隣接する角の大きさ に応じて定まる関数 についても触れた。今回の記事ではその関数 が満たす性質について、さ…

ゼロから始める三角比 Part2

前記事(ゼロから始める三角比Part1)では、図形(多角形)における最小単位、いわば「細胞」にあたるのが「直角三角形」であることを述べた。この記事ではその細胞にあたる直角三角形について詳しく調べていくことにしよう。 三角形において重要な情報とは何か…

ゼロから始める三角比 Part1

ゼロから始める三角比 今回の記事では、「三角比」について、タイトル通り「ゼロから始めて」考えていくことにしよう。と言っても、三角比がまったく分からない人向けに教科書のように「サインとは何か」「コサインとは何か」を丁寧に教えていく内容 ではな…

ε-δ論法 Part3

例題1 次の極限が成り立つことを、極限の定義を用いて証明せよ。 例題1の解答 極限の定義から、次が成り立つことを示せばよい。 とおく(この一言が重要)。このとき、 となる(逆数を取ると不等号は逆転する)。よって、①が成り立つので が成り立つ。 例…

ε-δ論法 Part2

論理の『無限ループ』を作る 今、A君、B君、C君の3人がそれぞれ次のような意見を持っているとする。 A「 の値が0.1より小さければ『0に限りなく近づいた』と言えるだろう」 B「 の値が0.001より小さければ『0に限りなく近づいた』と言えるだろう」 C「 の値…

ε-δ論法 Part1

この記事は、高校数学で学ぶ「極限」についてのお話。一応極限が分からない方でも分かるように書いているので、「そもそも極限ってなんだ?」という人もぜひ読み進めていってほしい。 高校数学における「極限」の定義 を自然数とする。数列 に対して、 を限…

命題論理 Part4

前記事(命題論理 Part1~3)では主に高校数学で学ぶ範囲の内容を紹介したが、この記事ではより発展的な内容(大学の数学で学ぶ範囲の内容)を紹介する。とは言え、今までと同様「数学」は一切使わない。 複数の「かつ」や「または」を含む命題 前記事(命…

命題論理 Part3

条件命題の逆、裏、対偶 条件命題 に対して、 と をひっくり返してできる という命題を、もとの条件命題の「逆命題」という。また、 と をそれぞれ否定してできる という命題を、もとの条件命題の「裏命題」という。 逆命題と裏命題を組み合わせてできる命題…

命題論理 Part2

条件命題 「もし~なら、~である」というような、「もし~なら」という仮定(条件)が含まれた命題を「条件命題」という。 例えば、「もし明日の天気が晴れなら、明日運動会が行われる」という命題は条件命題である。例によってここでも記号の話をさせても…

命題論理 Part1

「論理のルール」の話 今回は「命題論理」をテーマにいろいろとご紹介しようと思う。この内容は、現在の教育課程では高校の数学(発展的な内容に限っては大学の数学)で学ぶことになっているが、大人になってからでもとても役に立つ「日本語の論理の話」なの…

初投稿

はじめまして。この度趣味でこのブログを始めさせていただきました。 数学好きの社会人です。主に数学関係の記事を書きます(たまに人生観などの話もちらほらと)。 ここで紹介する数学は主に中学数学レベル~高校数学レベルの内容になることが多いと思いま…